糊漆

でんぷん糊と生漆を1:1で混ぜ合わせたもの。
金継ぎなどで、陶器の繋ぎ合わせる際の接着剤として使われる。

でんぷん糊には炊いた白米を潰した糊や、強力粉や上新粉を煮た糊が使われる。
硬さを増すために砥の粉を加えたり、防腐剤としてホルマリンが添加されることもある。

念紙

日本画で、下図を本画に写す為に使われる和製カーボン紙。 墨の線をはじかないので描き易い。
文具店で売られている一般的なカーボン紙は油分を含むため上から水性の絵具をのせると絵具をはじいてしまうが、念紙は日本酒を使って水干絵具の粒をつけているので絵具をはじかずに馴染む事ができる。

練り消しゴム

別称練り消し。練りゴム。ゴム等。
引っ張ると伸びる性質を持つやわらかい消しゴムで、主にデッサンに使用。
基本的には雑貨屋や文具店で売られているイチゴの香り等の変わり消しゴムと変わらないが、
扱い易さや消した時の紙へのダメージ、消え方が全く違うので画材店で売られているものを使いたい。
かなりの種類があり、様々なメーカーから発売されている。
指にべたつかないパウダー入りは紙に粉が残り、後に色付けで色が乗りにくくなることがある。
また、油分を含むものも絵具をはじく事があるので着彩に使うのは避けたい。最初から色のついたもの(ファーバーカステル(灰色)や伊研(緑))もある。
新しい練りゴムは消えすぎて不便なので(トーンを落ち着かせるのに不向き)古いものと混ぜながら使う。
つい何もしていない時にも練ったり触ってしまいがちだが、
手の油分や汗が混じるので使わない時は触らない方が良い(体温がうつって柔かくなりすぎたりもする)。
恐らく不必要な程練っている(汗や油が混じっている)からであると思われるが、
たまに恐ろしい異臭を放つこともある。できれば嗅がない方がいい。

乳鉢

岩絵具や顔料等を細かくするために使うすり鉢。乳棒とセットで使われる。
特に日本画に欠かせない用具であるが、パステルにもあると便利。

[日本画]
絵具を作る時や胡粉を練る時に使用する。

[パステル]
パステルを自作する時や、砕いて粉にしたパステルを混色する時に使用する。

日本画筆

昔から日本で絵画用に使われてきた筆。
主に日本画に使われるが、透明水彩、ガッシュとも相性が良くアクリルでも使われる。
特に面相筆は細かい作業に向く為、場面を問わず使われている。
没骨(付立)、隈取、彩色、削用、則妙、面相、連筆等多彩な種類がある。

膠抜き

膠で溶いた岩絵具から膠を抜いて、粉の状態に戻す事。
膠で溶いた絵具はすぐに腐ってしまうので、一日の制作の終わりや余った絵具が出た時には膠抜きを行う。
絵具の入った絵皿に熱湯を注ぎ、少しかき混ぜたら岩絵具が沈殿するのを待って上澄みの湯を捨てる。これを数回繰り返す。湯か水を絵皿に入れて、電熱器で熱してもよい。

水干絵具や胡粉では顔料の粒子が細かすぎるため、膠抜きはできない。
これは熱湯を注いでも絵具が沈殿しないため。

主にテンペラ画の下地や日本画で使われる、魚や動物の皮・骨・筋等を加水分解してつくられる糊。
デトランプやグルーテンペラにも使われる。

主成分はコラーゲンで、「ゼラチン」「サイズ」と呼ばれるものは純粋であり食用。
「グルー」と呼ばれるものは不純物を含み接着剤や媒質に使われる。
絵画で言う膠というのは、主に後者。食用ゼラチンは接着力や柔軟性の点で劣る。
一般に骨よりも皮から採ったものが耐水性に富み、また多少不純物を含む手作り膠の方が柔軟性があり絵画向き。
日本画では鹿膠や三千本膠が使われる事が多く、洋画ではウサギ膠が一般的。

防腐剤の入っていないものは腐り易いので、冷蔵庫で保管。腐った膠は接着力が落ちるので捨てる。
温度が低いとゼリー状に固まるが、湯せんで液状に戻る。
70℃を超えるとサラサラになり糊として機能しなくなるので、熱しすぎないように気をつける。