主にテンペラ画の下地や日本画で使われる、魚や動物の皮・骨・筋等を加水分解してつくられる糊。
デトランプやグルーテンペラにも使われる。

主成分はコラーゲンで、「ゼラチン」「サイズ」と呼ばれるものは純粋であり食用。
「グルー」と呼ばれるものは不純物を含み接着剤や媒質に使われる。
絵画で言う膠というのは、主に後者。食用ゼラチンは接着力や柔軟性の点で劣る。
一般に骨よりも皮から採ったものが耐水性に富み、また多少不純物を含む手作り膠の方が柔軟性があり絵画向き。
日本画では鹿膠や三千本膠が使われる事が多く、洋画ではウサギ膠が一般的。

防腐剤の入っていないものは腐り易いので、冷蔵庫で保管。腐った膠は接着力が落ちるので捨てる。
温度が低いとゼリー状に固まるが、湯せんで液状に戻る。
70℃を超えるとサラサラになり糊として機能しなくなるので、熱しすぎないように気をつける。