元々は印をつけるための筆記具。発色が非常に鮮やかで、特に準備をしなくても手軽に描ける事からデザイン、イラストで良く用いられる。大きく分けて水性、油性、アルコールを溶剤としたものの3種類があり、その中でも染料を使用したもの、顔料を使用したもの、ペン先の形状などによって様々な種類がある。 混色が困難なので階調表現には重ね塗りやぼかしが多用される。
水性マーカーは水に溶けるので、水に溶かして透明水彩やカラーインクのように使う事ができる。 染料インクを使っているものが一般的で、耐光性が低く短期間で色褪せすることが多い。例外として三菱のポスカ(顔料インク使用、水性だが乾くと耐水性。金属やプラスチックにも描けて不透明)のような水性ペンもある。
油性マーカーは金属やプラスチック等様々な素材に描けて、マーカーの中では比較的耐光性が高い。耐水性なので他の水性絵具と併用しても流されることがないが、紙などの吸収性のある素材に描いた場合はにじみやすい。文字やPOPに使われるものが多く、描画用に使われる事は少ない。
アルコール系マーカーは最もデザイン・イラストに使われる事が多く、美術デザイン向けマーカーの種類は最も豊富。ペン先の形状や色数、オプションの種類が非常に多く特にToolsのコピックシリーズが代表的。コピー紙に適したマーカーで、更にコピーのトナーを溶かさないので原画を複製して着色することができる。