アタリ

画面の構図や絵柄のパーツ等の配置や角度を決めるために、おおざっぱに描いた線のこと。
「アタリをつける」「アタリを取る」のように使われる。

アート紙

光沢のある紙。カレンダーや画集などに使われている。
上質紙に、約20g/1㎡のクレイを塗布しプレスすることにより光沢と張りを出している。

似た質感の紙にコート紙(約10g/1㎡のクレイを塗布した紙)があり、アート紙よりも安価。
また基となる紙に中質紙を用いた、より安価な中質コート紙もある。

絵具

顔料とビヒクルを練り合わせたもの。
日本画の場合膠と練り合わせる前の顔料も絵具と呼ぶ。

ペースト状または液状で瓶やチューブ等の容器に入れられたものを一般的に絵具と呼ぶ事が多いが、これに限らず色鉛筆やパステル等も「固形絵具」と呼ぶ。

・顔料や染料といった色のつく物質を含んでいて
・絵画用に使われる、または絵画用に使える
・基底物にくっつく性質のあるもの
であれば何でも「絵具」と呼んで差し支えないような気もする。

アルキド樹脂

多価アルコールとフタル酸と脂肪酸を化学反応させて作られる合成樹脂。
合成樹脂だが、原料に天然油脂(脂肪酸は植物油に含まれる)を使用する。

おつゆ描き

油彩画において、描き始めの段階で揮発性油を多く用いて(又は揮発性油のみで)アタリをとったり雰囲気を掴む為に描くこと。粗描き。他の画材でも淡くといた絵の具でラフに描き始める事をおつゆ描きと言う。

凹版

版画の中でも、版の凹の部分にインクをのせて刷るものを凹版と呼ぶ。アクアチント、エッチング、エリオグラビュール、エングレーヴィングなどが凹版の一種。

オイルパステル

パステルの一種。顔料を油とワックスで練って棒状にしたもの。パステルの仲間とされているが、他のパステルとは全く性質が異なり油絵具に近い性格を持つ。揮発性油で溶く事もでき、オイルスティックと共に下書きにも用いられる。

オイルスティック

棒状の油絵具。オイルパステルと性質が近い。それ単体で紙やキャンバスに使われる事はもちろん、油絵具と併用してもその性質をほとんど損なわない為油絵の粗描きにも使われる。

鉛筆

黒鉛に粘土を加えて焼き固めた芯を木ではさんだもの。安価でありながら幅広い表現力を持ち、鉛筆デッサンや鉛筆画で使用。その他ラフスケッチなどにも欠かせない存在である。粘土の割合が高くなればなるほど硬い芯となる。原材料こそ「黒鉛」だが、主原料は炭素であり重金属は含まれていない。

エリオグラビュール

版画技法の一種。写真製版銅版画ともよばれる。銅版に感光剤を塗り、ネガフィルムを焼き付け腐食させて版とする。強弱がないために平面的な仕上がりになる。フランス語で、gravureとはグラビア印刷のこと。

絵刷毛

日本画用の刷毛の1種。日本画・デザイン等で使われる。
広い面を塗るのに適しているが、刷毛の部分によって含ませる色を変える・角の部分を使う等平塗りだけではない用途もある。

エスキース

絵を描く前の下描きやメモにあたるもののこと。
通常、構想を本描きの紙よりも小さな紙に書き(描き)とめたもので、
事物を忠実に写し取ったデッサンやエチュードなどの下書きよりもイメージやインスピレーションが重視される。

エッチング

(1)版画の技法の一種。銅版や亜鉛版の表面に耐酸性のニスを塗り、その上を鉄筆で刻描し、露出した金属面を腐食液(硝酸など)に浸して線を作る。直接版を彫ってゆく(ドライポイント)よりも自由に線が引ける。同じ腐食銅板画であるアクアチントと相性が良く、よく併用される。

(2)ガラス工芸の技法の一種。ガラスの上に耐酸性の薬剤を塗り、その一部をはがしてから強酸性の液体につけてガラスを腐食させる。こちらは主に装飾用。