岩絵具

日本画で使われる絵具で、鉱石を砕いて砂状にしたもの。

天然鉱石を砕いて作られた天然岩絵具の他に、
・人工的に着色されたガラス(金属酸化物+ガラス原料)を砕いて作られた新岩絵具
・水晶末などの粒子に色を吹き付けた合成岩絵具、
・天然と同じ組成だが合成してつくられる準天然岩絵具
がある。

絵具の粒子の大きさに応じて番号がつけられており、1番が最も粗く数字が大きくなるにつれて粒子が細かくなる。最も細かいものは白(びゃく)と呼ばれる。
白になると名前が変わる絵具もあるので気をつけたい(例えば、緑青は白になると「緑青の白」ではなく「白緑」と呼ぶ。群青も同様に白群と呼ぶ)。

岩絵具も新岩絵具も同じ色の鉱石を砕いて作られるため、同じ色名でも粒子が細かくなればなるほど色調は白っぽくなる。
例外は合成岩絵具で、元々粒子状のものに色を吹き付けて作られる為に粒子の細かい絵具でも暗く濃い色調のものがある。

岩絵具は粒子の隙間から下地の色が見えるため重色による表現が重要。
特に天然にこだわる場合混色の制限や粒子の大きさによる色調の制限があり思い通りの色を出すのは難しい。

天然の岩絵具はフライパンで炒ると色調が暗くなる。
あらかじめ焼いた状態で売られている絵具は「焼(色名)」。

一両目(15g)単位で売られている。